ロマンチスト♂とリアリスト♀

四年間の英国↔日本の国際遠距離恋愛の末に結婚、イギリスウェールズへ移住 !!凸凹夫婦のウェールズ生活 :)


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イギリスNHSで出産記録②無痛分娩からの緊急帝王切開

前回のつづきになります。


1月6日深夜2時にバタバタと分娩室へ移動

ベッドでも車椅子でも歩けるなら歩いて移動でも好きに選べたのですが、陣痛の合間に車椅子で移動しました。


新しい病院だったので分娩室はとってもキレイで、夜ということもあり写真のように保育器が神々しく光っていて
陣痛で鬼のように狂っていた私も思わず
おおーーー!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!!コレが分娩室なのか!ついにここまで来たとなんか達成感(笑)
陣痛の合間にこの写真を納めました(笑)


電話を受けてから慌てて来たのか、深夜で道が空いてるから飛ばして来たのか、相方は思ったよりすぐ着いて、


日本人妻を持つ外国人夫の特性でしょうか、うちの相方外国人の割には察する能力が高いので、到着時私が陣痛にもがき、獣のような息遣いで武者震い中の状況を見て、すぐに察してくれて、すぐ手を取って
よくここまで頑張ったね!なんでも言ってとサポート態勢にすぐ回ってくれて本当に有り難かったです(T▽T)
相方の顔を見て武者震いしながら思わず号泣( TДT)頑張ったー!
とにかく喉乾いてたので買っておいたパックのオレンジジュースを出してもらったり、もうおかしくなるくらい深呼吸しまくってカピカピの唇だったのでリップクリームを要求。


分娩室の看護チームがまた別で、移動してから引き継ぎがあり、引き継ぎしたくせにまたバースプランの確認をされて…
これ陣痛の合間にやるもんだからまた私もイライラしてきて(-_-)
陣痛が来る度に分娩室チームの人からあなたいきみ逃しの呼吸法がとっても上手だわって励まされるも、とにかくお前は私の横でニコニコそんな事言って突っ立てないで早く麻酔科医を呼べと思ってしまい無愛想に無視してました(-_-#)


そしてやっと1月6日3時に麻酔科医登場!
彼を神様だと思った(;_;)
無痛分娩の脊椎麻酔の説明を何度も言いますが陣痛の合間に受けて、しかもその説明の同意書を陣痛の合間にやる…
コレそもそも希望してんだから陣痛来る前にやれないのか?本当に疑問。
脊椎麻酔なので陣痛が来て動いてしまうと大変なことになってしまうのでタイミングが大事になるようでしたが、もーこの痛みがなくなるならと全身全霊で集中して痛みに耐え動かない。とにかく無になりました。
そんな努力も実り、epiduralが脊椎麻酔で流れ、背中をひんやりしたものが通る変な感覚が走り、その30分後には相方と笑顔で会話できるレベルに!!!!(^^)
いやー本当に薬って凄いと思いました!
epiduralは効果がでるのに30分かかるため自分でボタンを押して定期的に脊椎麻酔を流し、痛みをコントロール。


痛みがなくなり余裕になり、NSTで陣痛が来てるのを確認しつつ、看護婦さんとも会話をし、子宮口が最大になるのを待ちました。相方は私の痛みが落ち着いたのを見て特にやることもなく途中カウチで寝落ちしてましたf(^^;


このまま無痛分娩だと思っていたのですが、


5時くらいから寒くて寒くてぶるぶる震えが出て来て(*_*;
看護婦さんからはアドレナリンが出てるから寒くなるのよと言われて、ブランケット追加でもらうのですが、これたぶんすでに感染症始まってたんだと思う…


そしてそんな不安が的中。
6時赤ちゃんの脈拍数頻拍になってしまい、看護婦さんたちがバタバタし出す。
内診を受けても子宮口6cmとまだ最大にもならず、そしてepiduralの副作用で陣痛が弱まってしまっていました。
陣痛弱まってるなら、脊椎麻酔追加のボタン押さない方がいいか聞いたのですが、それは問題ないと言われ、相方とも不安が高まるばかりで赤ちゃんは大丈夫なのかと恐怖の1時間でした。
陣痛の痛みはこの時点全然なかったので相方とも話して赤ちゃんのためにも陣痛が必要なのかもと思い、脊椎麻酔の追加ボタンを押さずに様子見てました。
この時の私たちの判断がまた大誤算になるんです!!!(>_<)


7時に医師が来て、また内診。子宮口9cmまで開いたのですが、ここで私の熱が上がり感染症になってしまう。
ヨーロッパあるあるなのですが、日本では熱に対して身体を温めるのですが、イギリスでは熱に対して冷やす処置をするので看護婦さんが急遽扇風機を持ってきて私の顔に風を当て、
悪寒がしてガクガクぶるぶるな中に冷風を当てられる拷問をされ((( ;゚Д゚)))


8時再度医師が来て、感染症になっていること赤ちゃんのことも考えると早く出産しないと危険だと説明を受け、子宮口9cmまで開いているものの赤ちゃんが十分にまだ降りてきていないとのことで、鉗子分娩になるか緊急帝王切開にするかは9時のオペ室で最終的判断をしますと説明。

相方にオペ着が渡され、相方が好きなドラマ''Scrubsスクラブ''みたいだって大喜び(笑)


9時オペ室へ移動。
結構冷静にまな板の鯉とは正にこのことだなと、オペ室のベッドで内診を受けながら思いました(笑)
そしてオペ室の眩しい電気の中で医師の最終判断が発表!
心の中でドラムロールが鳴り響く…


C-section!!!!(シーセクション、別名Caesarean sectionシーザーリアンセクション)意味:帝王切開


子宮口は開いてるけどやはり鉗子が届かないくらい赤ちゃんが降りてきていないとのことで緊急帝王切開へ


麻酔科医がepiduralが効いているかチェックを受ける。冷たいスプレーの感覚が下半身にないこと、この時点では本当に感覚なかったのですが(T▽T)


実際に帝王切開が始まってみたら、引っ張ってる感覚が少し分かるような痛みがあって思わず
痛い!!って叫んだ。
すかさず横にいた相方が驚いて、みんなにストップをかけ、パニックになった私のごちゃごちゃな英語で麻酔が効いてないことを相方に伝え、相方から麻酔科医へ通訳(>_<)


麻酔科医からもう全身麻酔(モルヒネ)しかないですと説明受け、口頭同意し、マスクを被せられモルヒネが投与されました。
全身麻酔になるため相方離席をと言われ、バタバタと相方が席を離れていくのを意識が遠退く中で見たのを最後に眠らされ、


同日1月6日9時15分

私が眠っている間に息子誕生!!!(*_*;
3400g!
破水から時間経ってたからなのか全然むくむくの真っ赤な赤ちゃんではなく…
幸い息子の脈拍も誕生後は落ち着いて、息子自体に熱もなく、元気に誕生!


11時麻酔から目覚める

目が覚めたら横に息子を抱えた相方がいて、
息子がまんま私の顔してて、
あーこの子私の子だーって安心しました。


目覚めるとすぐカンガルーケアをするように言われて、この時の息子との初めてのアイコンタクトは一生忘れないです。
そして母乳育児かどうか聞かれ、母乳育児希望と伝えると助産師さんに手伝ってもらいながら乳首を吸わせてみるものの全く吸わない息子。
私の母乳も出なかったので、ミルクをあげていいか聞かれ同意しその場で助産師さんから息子にミルクをあげてもらいましたがちょっとペロッとしただけで寝てしまい、なんともおっとりしたマイペースくんな息子。
カンガルーケアを終えると息子の全身チェックをされ、その間待機。
もーお腹ペコペコで
相方は深夜2時から飲まず食わずでf(^^;


12時病室へ移動。
ベッドで赤ちゃん抱えたまま移動したのですが、会う人会う人からCongratulations!!
Beautiful baby!! Aww!! Gorgeous!!!などお祝いの声をかけられ、なんか出生のパレードのようでちょっと恥ずかしくなりました(笑)

病室について、病室はナースステーションのすぐ横の個室。
相方は存分息子と戯れてから帰宅。
相方は退院まで会えないから、でももうお腹空きすぎて気持ち悪いしで本当に寂しそうに帰っていきました。

スッゴいお腹空いてたから楽しみにしてたのに、このローストチキン外れで全然美味しくなくてテンション下がった(-_-)


産後からずっと赤ちゃんとは同室で、オムツ交換も授乳も自分でやります。
帝王切開で管だらけなのでオムツや必要なもの取ってもらうのも、母乳の出が悪いのでトップアップのミルクにもナースコールが必要。

生まれたての息子のお世話は産後ハイもあり全然苦じゃなく、この子がお腹にいたのかーなんて不思議な感覚で見てました。


新生児の胎便の真っ黒なタール便を見て、悪阻の酷いときダースベーダーちゃんと呼んでたのを思い出し、マジでダースベーダーみたいな便過ぎて一人夜中に笑っちゃいました(笑)


介護の仕事してたので、赤ちゃんのオムツ交換なんて楽過ぎて、これまた自分の経験に感謝(^^)
息子は生まれたての頃からよく寝る子で本当に本当に親孝行息子!!!


日本の産院だと産後の母体を労って寝かせてくれるのが普通ですが、ここはイギリス。ベッドが死活問題の無料医療NHS。そんな配慮や気配りはないのです。
お願いすれば赤ちゃん少し預かるくらいはしてくれると思いますが…f(^^;


赤ちゃんのチェックと感染症の私のバイタルチェックがなぜか交互で来るし、まさかの深夜12時に離床訓練と言われて、ベッドから椅子に座らされ、その間に赤ちゃんのオムツ交換と授乳に追加のミルクにと…!Σ( ̄□ ̄;)いくらなんでも産後ハイとは言え3日寝てない身体で乗り越えられるわけもなく(;´д`)


さすがの翌日7日になった深夜にはバイタルチェックに来た助産師さんに
少し寝たいのでしばらくチェック後回しにしてくれと懇願し、二時間くらい寝かせてもらうことにしました。
もっと早くお願いすれば良かったと思いますが…(*_*;


翌日からはおしっこの管も取れ、どんどん歩くように促され、お昼も配膳車のとこまで自分で取りに行き、合間に息子の身体測定や聴覚検査など忙しくすぎ、通常だと帝王切開後問題なければ翌日から2日で退院なのですが、私の感染症後のチェックや息子の身体測定結果がどこかにいってしまったという訳わかなんない理由で退院が延び、もー7日の退院できないと分かった時今日もゆっくり寝れないのかーとがっくし(-_-)

そして翌日の1月8日に無事退院!
追加の着替え持ってきてもらってたのになぜか足りなくて、退院時極寒の中スパッツとキャミソールというふざけた格好で帰るはめに!Σ( ̄□ ̄;)

退院時にはカーシートが必須で、助産師によるカーシートチェックがあってそれがパスされないと退院できません。
例え車持ってなくて、タクシー使う場合でもカーシートがイギリスでは必要です。自宅が近くてベビーカーで行ける範囲ならベビーカーで大丈夫かもしれませんが…

3日ぶりの息子にべったりの相方。
帰ってからソッコーで一人ベッドで寝かせてもらいました!!


振り替えれば本当に難産だったなと…
一度の出産で陣痛から無痛分娩から帝王切開からフルコース堪能した感じでした。
なるべく自然分娩を奨めるNHSの方針は理解できるのですが、そもそもすでに感染症になるリスクは判ってたならもっと早く対応できたんじゃないかって思ってしまいます。
私の腎臓疾患は難病で、なぜ発症するのかが未だに原因解明ができてない疾患です。
妊娠中での腎臓データや尿検査で問題もなく既往症にもない私が産後突然発症。
それが今回の出産で無痛分娩のepiduralやモルヒネなどの痛み止めを多様したことが一つの要因なのか今ウェールズの腎臓難病研究機関に稀な症例患者として登録していて、経過観察兼研究含めて定期的にフォローしてもらっています。


今回の出産で日本の医療が常に患者様お客様として対応してくれるのに対して、イギリスではあくまでも最低限必要医療。患者と病院は対等の関係ということを学びました。
そして幸い腎臓疾患で入院した時にはこの時の経験を生かすことができ、今は自分で納得ができる治療を受けれています!!(^^)d


本当に日本のホスピタリティーのすごさ!
日本の看護婦さんって本当に天使だと思ってます!!
豪に入れば郷に従えなので、イギリスで生きる以上NHSの洗練は仕方なく、それが嫌なら無料は諦めて自費のプライベート病院を選ぶべきでf(^^;


今回の経験でだいぶまた逞しくなりましたp(^^)q


もちろんNHS出産で安産の人の方が多く私みたいな経験の人は本当に稀なケースだと思いますが(笑)
こんな人もいたんだと今後イギリス出産されるかた励ましになればとも思ってます(>_<)
私からのアドバイスは絶対陣痛の痛みや何かしてもらいたいことは全力で伝えること!!!
日本人の表現力の乏しさなのか、遠慮なのか本当に半分くらいしか伝わらないです!
むしろ図太くズカズカ言っても、みんな何とも思ってないです!!
自分の身体を守るのは自分です!!


長くなりましたが以上が私の健忘記録でした(^^)/
今息子も含め元気なのでこうして笑い話として話せているのがありがたいことです!

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