ロマンチスト♂とリアリスト♀

四年間の英国↔日本の国際遠距離恋愛の末に結婚、イギリスウェールズへ移住 !!凸凹夫婦のウェールズ生活 :)


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イギリスで民間認知症施設の介護助手として働いてみた感想

今の職場の近くにある美術館の紅葉が色づきました(^^)


今日は私がこの一年で働いていた介護助手ケアアシスタントについて書きたいと思います\(^^)/
イギリスの福祉にもし興味がある方いらしたらと思い、一個人の感想と私なりにまとめてみました!
長くなりますスミマセン(*_*)


今回は施設の介護助手についてです(^^)


私、日本では社会福祉士として長くいろんな所で働いていました。
そして5年前にイギリスの障害者施設でボランティアを一年と、2年前の学生ビザ滞在の半年間もボランティアと同じ会社の違う施設で週1ボランティアをしていたこともあったので、
移住してから手っ取り早く馴染めて、資格もない私が始め易かった仕事がケアアシスタントと言う、日本で言うなれば介護助手でした。
介護業界は常に人手不足は日本もどこも同じです。
なので家から徒歩20分くらいの民間の認知症施設にスムーズに就職できました。


イギリスで呼ばれるケアラーとは介護士になり、資格QCF(Qualification and Credit Framework)と呼ばれるスキルのレベルが1~5あってHealth & Social Careのレベル2以上の人を呼びます。
ウェールズでは新米の介護助手には2年以内にはこのレベル2以上のスキルを取得するよう、雇用主にトレーニングの斡旋をしてます。
資格取得は強制ではないのですが、ケアに関する仕事をする人には、毎年必要最低限の講習(何項目あったか忘れたのですが、記憶では毎月何かしらある頻度でした。施設の種類にもよっても異なりますが、1講義二時間前後かかります)は受講しないとなりません。日本も同じかと思います。
でも毎年同じ内容もあるようです…f(^^;
そして働く場所によるのですが、この必須の講習を勤務として含めてくれる所と勤務時間外(仕事後や前)でやる所があります。
私の施設はスタッフが常にカツカツだったのでその時の忙しさに依りきりでした(*´-`)


基本的にケアラーのポジションは給与も高く優遇されてます。そこにイギリスでの経験が付けば介護業界の就活で怖いものないと思います(>_<)


施設の介護職は日本同様でどこの施設も辞める人が多く出入りが激しいです。
半分が何年も長く勤めてるシニアケアラー(発音的にはセニア?)と呼ばれる通常はレベル3以上の資格持ちの人たち。残り半分は出入りが激しいレベル2以下の介護士や介護助手と言ったところです(笑)


基本的な勤務体制は朝から昼過ぎの6時間勤務、昼から夜までの6時間勤務、朝から夜までの12時間勤務、夜から朝の夜勤12時間ですが、公的な機関(病院や公的な介護施設)では12時間シフトが普通みたいです。


正規の社員契約での仕事だったのですが、働くスタイルは個々で違い、契約書に準じます。なのでイギリスでは契約内容を聞き出すことは下世話なことになるそうですので仲が深くなるまでは安易に聞くのは避けた方がいいです!!
ちなみに私は夜勤なしで週36時間以上42時間以内にと最初の契約時に相談して決めてました。また週2日休みにしたいこと、土日のどちらかを休みにしてほしいことも契約に後から入れてもらいました。


この契約を結ぶ際の交渉が日本人の私には大変でした!!Σ( ̄□ ̄;)
日本は基本雇用条件に契約内容も細かく書かれてて、それを見て良さそうなら応募ですが、イギリスでは大まかの雇用条件で、 契約は別になります。なので交渉次第で給与も勤務体制も変わってくるのです。
どう働きたいかは自分次第だからと、譲れないことをメモして挑みました。
でも初めてにしては頑張ったと思うのですが、後々こうしとけば良かったとかも出てきて3ヶ月間のテスト期間後の本契約時に休みの事とか、相方の休みに合わせてシフトを組めるようになどを追加しました。
正規の雇用では状況によっての契約し直しも可能になります!


イギリスの介護施設の仕事内容は基本的には身体介護に生活介護と日本の介護職と同様ですが、二人がかりでの介護を要するような介護が重度の人には資格持ちのケアラーさんと一緒でないとケアをしてはいけない決まりがあります。
またHealth and Safetyと言う観点から介護する側、される側の身体、精神に負担がかかることは厳しく禁止されてます。
例えば患者さんや利用者さんが躓いて転びそうになったときに掴もうとしたり、抱えて助けることはイギリスの介護では介護側はやってはいけないことになってます。無理に支えることで介護側がケガをすること、また介護される側を掴んだり支えることでケガを加えてしまうことを防ぐためです。
日本の福祉から考えると転んでしまった時にすぐ抱き抱えて起こすとか助けるって思ってしまうのですが、アクシデントが発生したら勝手に動かしたり、自己判断せずにすぐにシニアケアラーを呼び指示を仰ぐ必要があります。
また介護する側が患者さんや利用者さんとの相性(精神的苦痛)を理由に担当することを断ることも可能になります。
介護の仕事するにも身体的、精神的疲労は日本に比べたら少なかったです!
こう言った責任、権利問題がいろいろ細かく決まっているので慣れるまではもーとにかく何でも事細かに確認するしかなかったですけど(T▽T)


排泄介護は基本毎時間患者さん、利用者さんに聞いて行っても行かなくても良しとされます。入浴も本人の意思が大事。でもあまりにもトイレ行かないとか入浴してないだと促します。
食事も食べても食べなくても、薬も服用するもしないも全ては本人の意思に委ねられます。意思表示が難しい人の場合は別になってきますが、ほとんどの人が意思表示を無くす前に遺言を残していることが多いです。
そしてこの毎時間何したかの記録が面倒でしたが、これが介護職が仕事してる証拠にもなるので自分を守るための記録だと同僚のみんなも言ってました。


介護職は結構移民率が高く、半分くらいは週72時間勤務とか完全に就労中毒っぽく四六時中働いてたい人がいます。


中東系のスタッフや東南アジア系のスタッフには差別的発言や態度をされたことも多いと聞いたのですが、幸いにも日本人としてなのか私は差別的な嫌がらせを受けたことはなかったです。


イギリスならではなのか、私の施設では仕事開始の30分はミーティング兼紅茶時間がありました。


私が施設で働いてみて思ったことは、ルーチンを覚えれば働きやすくもなるのですが外部からの訪問も少なくて不透明な箱物になりやすいもので、始めのうちは日本と変わらないなーって感じでやってたんですが、私の施設の場合ですが…常にほどほど?なあなあ?仕事で済ませるから下にばっかり負担が回ってくるやり方のシニアケアラー達に後半はうんざりしてしまいました。
利用者さんたちは可愛いくて、その人たちのこと考えたらやってあげたいことたくさんあったんですけどね…
クリスマスあたりから心労が増えてきて…
引っ越したら辞めると言い聞かせて頑張ってました(ToT)


仲良しの同僚もできていつ辞めるかの話を隠れてしてたりとか…


楽しいことももちろんたくさんあったんですけどね(*´-`)


メリットは安定のいい給与と仲良しの同僚ができる、いいチームワークで働けた時の達成感は気持ちいい。仕事にスムーズに慣れることできる、イベント時は一緒に楽しめる、英語漬けでリスニングが確実に良くなることなどがありました!
デメリットは慣れすぎた人たちにイライラした。狭い人間関係になるので我慢しないとならないことが多かった。クリスマスや年末の休みは難しい、緊急の時や咄嗟の英語力がないと大変とかですかね…


人によって合う合わないがあると思います!
施設にもよるし、個人個人でも違うと思うので一概には総合して言うことができませんが、以上が私の5ヶ月ちょっと働いた感想でした(°▽°)
長く感じたけど意外と短いことに驚きでした(笑)
良くも悪くもいい経験になりました!

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